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伊織 椒のブログ(仮)

日々の生活、喜びと悲しみ、特別な出会い、ちょっとした考えや思いつきを書き残すもの。

シンデレラガールズ4thLIVE SSA1日目 感想

気に入った演目の感想が主です。ちなみに、公演の正式名称は『THE IDOLM@STER CINDERELLA GIRLS 4thLIVE TriCastle Story DAY1 Brand new Castle』。あまりにも長いので記事タイトルでは省略しました。

はじめに

4thLIVEの神戸公演は鑑賞できませんでしたが、SSA公演は両日ともに現地参加できました。ちなみに、前回の 3rdLIVEはLVにて鑑賞しました。

4thSSADAY1については、まず、出演者一覧の公開時にとても驚きました。

シンデレラガールズ』を代表する役割を与えられているニュージェネレーションズをはじめ、アニメ版において主要人物としての役割を与えられたアイドルが徹底的に除かれているからです。『シンデレラガールズ』をアニメという強烈な媒体の影響力に囚われたままにしないための挑戦なのでしょうが、興行としては相当の冒険だったのではないかと思います。

過去の定番やアニメ版の文脈には頼りそうにない未知の領域のライヴに対する強い好奇心、そして、好きなアイドルの演者が多く出演することから、実は私はDAY2よりも、このDAY1の方を楽しみにしていました。

開演時演出

ボイス決定直後の4人(三船美優、森久保乃々、佐藤心、依田芳乃)がアナウンスなどを務めることは予想していましたが、休憩前後などのタイミングを想定していたので、ステージ演出としての性質が強い語りを任されたことには驚きました。最も新しい声から始まる構成は”Brand New”を象徴するかのようで秀逸だと思います。

衣装

膨大なアイドルの個性が成す多様性と混沌が、原作のアイドルの衣装に基づいた固有の衣装によって視覚的に再現されたステージは、『シンデレラガールズ』の世界そのものでした。

演目

『BEYOND THE STARLIGHT』

『お願い! シンデレラ』や『Star!!』などと同様に、この楽曲にも『シンデレラガールズ』の主題歌のような役割が与えられたものだと解釈しているのですが、それらの先行楽曲と比べると詞の緊張感や飢餓感がかなり強く、印象は大きく異なります。競争的なこの歌は、新鋭-Brand New-故にまだ”1軍”とは呼び難い編成が、既に築かれた栄光に挑む夜の始まりに最適な演目だったと思います。

『共鳴世界の存在論』

飛鳥らしい素直さと言葉遣いを兼ね備えた秀作で、好きな楽曲の1つです。

技巧よりも14歳らしい瑞々しさの優先を感じるCD音源とは異なり、ライヴではパフォーマンスとしての洗練が選択されていた印象があります。

飛鳥に扮した青木志貴氏は、ヴィジュアルの完成度の圧倒的な高さに留まらず、パフォーマンス能力もまた非凡で、とても魅力的でした。加えて、楽曲の世界を表現するステージ演出も冴えており、序盤で出してしまうのは勿体無い演目だったとすら思います。

『Radio Happy』

今回最も期待していた楽曲です。実際に観てみると、やはり多幸感がありました。今後のライヴでは定番と化すと確信しています。

しかし、今回の『Radio Happy』については、期待していたほどの凄まじい威力を感じられなかったことも事実です。単純に、私の期待が過剰だったのかもしれません。しかし、この楽曲は閉鎖された屋内ではなく、解放された場所でこそ真価を発揮するのではないか、という想いがあります。加えて、”Radio”という要素からか曲の尺が短いこともライヴでは気になりました。井上拓氏自らによるクラブイベント用のExtended版が既に制作、披露されているそうなので、次はそちらで観てみたいです。

『秘密のトワレ』

シンデレラガールズ』のソロ楽曲では最も好きな楽曲かもしれません。詞も曲も奇跡のような完成度だと思いますし、藍原ことみ氏の歌唱力、表現力も素晴らしいです。初ステージだった『ワンダーフェスティバル』ではかなり緊張されている様子でしたが、それでも実力の高さがよくわかりました。

今回は緊張が以前より解けており、本領が発揮されていると感じました。ヴォーカルはもちろん、台詞も格好よくて、痺れっぱなしでした。この楽曲は会場規模が大きいほど劇薬ぶりが増すと思うので、いつか更に大きい会場でまた聴けることを願っています。

『咲いてJewel』

まさかこの楽曲がトロッコ巡回用演目になるとは思いませんでした。出演者数が非常に多かったため、最新の属性曲を用いた3分割でのトロッコ巡回が採用されたのでしょう。事情を推察すれば納得できますが、正直に言えば、この楽曲は通常のステージでCoolなパフォーマンスとして披露してほしかったです。しかし、Cool組総出演による華やかさには満足しています。

『Near to You (Long Intro Ver.)』

シンデレラガールズ』においては、先にアイドルが在り、声は後から付加されます。したがって、アイドルと演者の関係は二人三脚的でありつつも、それに加えて〈アイドルが重ねてきた在り方および、それを受けたユーザーの印象に、演者はどこまで近付くか〉という関係が発生します。

各々が固有の衣装を纏って歌う『Near to You』は、演者からアイドルへのメッセージのように感じられましたし、それを観る自らも、アイドルと演者とプロデューサー(ユーザー)の三位一体の片隅に在るのだという実感が増してきます。この楽曲自体に特別な思い入れは無かったのですが、キャラクター、ユーザー、キャストの関係が独特な『シンデレラガールズ』だからこその面白さを見出だせたため、印象に残りました。

『Dance ShowCase - Hotel Moonside』

シンデレラガールズ』における最先鋭演目である『Hotel Moonside』に、どこまでも飛鳥に近付いた最高級のヴィジュアルを備えた青木志貴氏と、最高級の歌唱力を有する千菅春香氏が加わり、最強の演目と化していました。

3人編成によるヴォーカルの立体感はもちろん、視覚演出の凄まじさも印象的です。演者達のシルエットと3DCGモデルのシルエット、つまり虚実が入り混じった演出は、アイドル・速水奏が率いるステージに相応しいものでした。この演出については、アイドルそのものである3DCGと、それを演じる生身の演者の内、何れが”真実”なのかという思索にも至ることができるものであり、極めて巧妙かつ挑戦的です。

また、歌唱中の背景映像についても、赤い模様が混沌とした変形をするパターンが追加されており、シルエットやモノトーンで魅せる序盤の演出と合わせて、色彩だけでも味わい深さが大幅に増していたと思います。現在のMV演出に不満は無いのですが、4thLIVE仕様のMVも『スターライトステージ』に実装されれば幸甚の至りです。

『生存本能ヴァルキュリア』

この楽曲においては、オリジナルメンバー以外の参加や大人数による編成が、アインフェリアによって拡大する群衆の新たな物語を示唆するので、オリジナルメンバーに固執する必要は無いと思います。今回は10人編成でしたが、もっと人数が多くても面白いかもしれません。

『Tulip』

『スターライトステージ』のMVの印象がとても強いため、要求水準が無意識的に高くなってしまいがちで、不安も少しあったのですが、パフォーマンスの完成度の高さに驚きました。ただし、この楽曲はもっと小規模な会場の方が映えるのではないか、とも感じました。

そして、人気が高いLiPPSですら最後までサプライズ出演で全員を揃えたりせず、”Brand New”的な編成が徹底されたことは英断だと思います。私は全員が揃うことに期待していたのですが、今回の公演の趣旨においては、あの選択こそが正解でしょう。

『純情Midnight伝説 (Long Intro Ver.)』

炎陣の力強さに圧倒されました。明快さがよいです。

『ハイファイ☆デイズ (Long Intro Ver.)』

ロック系楽曲の中でも特に盛り上がりやすくて楽しかったです。今後のライヴの定番になると予想します。そして、久野美咲氏のサプライズ登場にはとても驚きました。会場の熱狂ぶりが最も凄まじかった演目かもしれません。

『みんなのきもち (Long Intro Ver.)』

今回の公演のアンセムだと思います。別々の衣装を着た大勢の出演者が並ぶ演出は、今回の公演および『シンデレラガールズ』シリーズそのものを象徴しているかのようでもあり、とても面白かったです。

『EVERMORE』

素晴らしい新曲でした。『シンデレラガールズ』の主題歌的楽曲としては史上最高の傑作だと思います。発表済みの5人による歌唱のソフト化に留まらず、複数のバージョンの音源が作られることを願っています。

おわりに

シンデレラガールズ』の多彩なアイドルと楽曲、そして演者を存分に楽しめたライヴでした。これほどまでに多彩ならば、将来はコンセプトを限定したライヴもできるのではないでしょうか。『シンデレラのロックフェス』や『シンデレラ・レイヴ』の実現に期待しています。